英語を使う仕事にはいろいろありますが、その中で注目を集める職種の一つが「英文事務」。
英文事務の仕事が気になる人の中には、以下のような疑問を持つ方もいるのでは?
そこで今回の記事では、英文事務の将来性をテーマに、元英文事務(5年)の私が以下のことをまとめます!
英語資格を取得した後や留学後に「英語を使う仕事」がしたい人はぜひご覧ください。
この記事を読めば、英文事務の詳しい仕事内容・将来性などがわかるので、実際に転職するかどうかを決断しやすくなります。
未経験から英語翻訳の仕事にチャレンジしたい人は、以下の記事がおすすめ!
英文事務の仕事内容は?
まずは英文事務の仕事内容をご説明します。
もうわかってるよという人は、次の「英文事務は将来性がある仕事?」に進んでください。
カンタンにいうと「英語を使う事務職」
英文事務とは、文字どおり英語を使う事務の仕事。業務で英語を話し、書き、読み、聞いたりします。
会社によって、話すことはほとんどない場合もあります。
業務の例
英文事務の業務は、たとえば以下のようなものがあります。
- 書類作成(見積もり、契約書、会議資料など)
- データ入力
- 経理
- メール・電話対応
- 書類/ウェブサイト翻訳
- 来客対応
- ビザ申請
いずれの業務においても、「英語」を使うことがメインの仕事ですね!
後ほど、実際に仕事をしている人の体験談をご紹介するので、より具体的な仕事内容が知りたい人は「英文事務の将来性を考える上で:実際の仕事内容を知ろう(筆者の例)」に飛んでください!
英文事務は将来性がある仕事?
英文事務になろうと考えたとき、どうしても気になるのは将来性。
将来性の定義
そもそも「将来性」って言葉自体があいまいなので、この記事での定義を決めておきます。
「将来」や「将来性がある」というのは、以下の状態と定義します(解釈は一つではありません)。
- 将来=10年後くらいまでの近未来。IT技術・AIの進化・発展で社会が大きく変化し、必要とされる職業が変わる速度が早くなっているので、とりあえず10年後までを将来と呼びます。
- 将来性がある=10年後まで安定して求人がある、生活できるだけの収入を得られる、望めばキャリアアップできる状態
英文事務は将来性がある!
結論として、英文事務は「将来性がある仕事」といえます。
以下の理由から、そう結論づけました。
翻訳機能やAIが発達しても、人間の細かな気配り、英語と日本語の微妙なニュアンスの違いなどは代替できません。
それでも将来が不安であれば、働きながらさらにスキルアップを目指しましょう。
平均年収
平均年収は、約350万円〜500万円といわれています。
未経験でも雇ってもらえることがほとんどで、その場合は300万円台からのスタートもあり得ます。
高給ではないものの、平均的な給与はもらえるでしょう
事務処理のスキル以外に、税務・貿易・営業など他のスキルも持っていれば、平均年収以上の収入も狙えます。
キャリアアップの道にはどんなものがある?
英文事務からは、キャリアアップすることも可能です。
たとえば、以下のようなキャリアパスがあります。
自分の得意分野や興味関心にあわせ、豊富なパスが選べますね。
英文事務に向く人・向かない人
ここで、英文事務に向く人・向かない人についてご紹介します。
英文事務として、英文事務だらけの環境で働いてきた筆者だからこそ感じた、独自の意見です。
英文事務に向く人
まずは、英文事務に向く人の特徴をご紹介します!
- 英語が好き・海外に興味がある
- 人と関わるのが好き
- サポートが好き
- 効率化を考えるのが好き
英語が好き・海外に興味がある
まず欠かせない条件は、英語が好き・海外に興味があることです。
当たり前ですが、仕事では英語をメインに使いますし、取引先や顧客が海外の人である確率が高いからです。
英語がある程度好きじゃないとストレスだらけになります。
年収もものすごく高いわけじゃないので、お金のためだから頑張る!とモチベーションを保つのも辛いはず。
サポートが好き
次に英文事務に向いているのは、サポートが好きな人です。
そもそも事務職は、会社の運営や他の部署の仕事をサポートする業務が多いです。
英文事務であっても、その基本は同じ。
そのため、会議の資料作成であったり、来客応対であったりがメイン。
その会議でプレゼンをしたり、交渉ごとをするのは別の人です。
誰かの役に立つことが嬉しいと感じる人には、ピッタリの職業ですよ。
効率化を考えるのが好き
次に英文事務に向いているのは、効率化を考えるのが好きな人です。
事務ってすべての業務の根底にあるもの。
だから、そこを効率化すると、全体の仕事がスムーズに回るんですよね。
だからこそ、普段からどうやったら作業を効率化できるかなーって考えるのが趣味な効率厨の人におすすめです。
英文事務に向かない人
反対に、英文事務に向かない人の特徴もあげてみます。
- プレイヤーとして活躍したい人
- 単純作業が苦手な人
- 細かい気配りが苦手な人
プレイヤーとして活躍したい人
まず英文事務に向かないのは、プレイヤーとして活躍したい人です。
ここでいう「プレイヤー」とは、先の例のように「会議でプレゼンをする人」「クライアントと重要な交渉をする人」など実際にビジネスを動かす人のことを指します。
事務職は、どうしてもサポート役的な業務が多いです。
直接プロジェクトに関わって「自分が成果をあげたい」と思っているなら、英文事務以外の職種がおすすめです。
その方が給与が高いことも多いですしね。
こちらの、英語を使う仕事についてる約50名にとったアンケート結果も参考にしてください👇
単純作業が苦手な人
次に英文事務に向かないのは、単純作業が苦手な人です。
英文事務は事務職なので、データ入力や書類作成など、単純作業が多くなります。
また、基本はオフィスにこもっていることが多いです。
さまざまな人と関わったり、日々違うタスクをこなしたい人にとっては退屈かも?
細かい気配りが苦手な人
細かい気配りが苦手な人も、英文事務には向いていません。
英文事務はサポート業なので、チームメンバーの担当業務や忙しさをよく観察し、必要な支援をすることが求められます。
周りと協力しながら仕事をしたり、状況を確認しながら仕事を進めるのが苦手な人には向かないでしょう。
英文事務の将来性を考える上で:実際の仕事内容を知ろう(筆者の例)
それではここで、英文事務の実際の仕事内容について詳しく説明します。
ここに記載する体験談は、筆者が実際に体験したものです!
秘書
まずは、秘書の仕事です。
日本人と外国人が混ざっている日本の会社での、社長秘書のお仕事でした。
項目 | 詳細 |
---|---|
メインの仕事 | ボスの身の回りのお世話 🔶メール/電話応対 🔶資料作成・翻訳 🔶ボスの予定調整 🔶ボスの海外出張手配 🔶会議準備(資料、会場、お茶など) 🔶従業員(外国人)の雇用関係の書類作成 🔶来客応対(日本人・外国人) |
給料 | 時給1500円 |
雇用形態 | 派遣社員 |
仕事を見つけた場所 | 派遣会社を介して紹介される |
主な雇用条件 | 🔶英語ができること(スコア問わず) 🔶事務の経験 |
英語・日本語使用比率 | 6:4 |
応募時の英語力 | 🔶TOEIC900点前後 🔶英検準1級 🔶オーストラリアへの短期語学留学経験あり 🔶こども英会話講師経験あり |
派遣社員なので、ボーナスはないです。
しかし英語を使った事務仕事をしたことがない私にとって、英語力や資格不問であることは好都合。
職歴を積んで、次の仕事に進むためにはいいステップでした。
ただ、待遇面から、ずっと続けるような仕事ではないと思っていました。
あと英文事務と言っても、実際には日本語を使う場面も多いです。
留学サポート
次の仕事は、教育機関での留学サポート業務。秘書の仕事を1年した後に、転職しました。
こちらも英語を使う仕事であることが多く、求人でも英語力を求められたため、英文事務として紹介します。
項目 | 詳細 |
---|---|
メインの仕事 | 留学希望者のサポート 🔶メール/電話応対 🔶留学プログラムの案内や説明会実施 🔶留学プログラム作成、改善 🔶留学先の教育機関との打ち合わせ 🔶書類作成(日本語・英語) 🔶ウェブサイト更新(日本語・英語) 🔶出発前オリエンテーション実施 🔶留学奨学金関連の業務 🔶航空券手配(旅行会社と連携) |
給料 | 年収400万円台 |
雇用形態 | 契約社員 |
仕事を見つけた場所 | ハローワークかIndeedのような求人サイト(忘れた) |
主な雇用条件 | 🔶英語ができること 🔶TOEIC700点以上(たしか) 🔶事務の経験 |
英語・日本語使用比率 | 6:4 |
応募時の英語力 | 🔶TOEIC900点前後 🔶英検準1級 🔶オーストラリアへの短期語学留学経験あり 🔶こども英会話講師経験あり |
なお、こちらは最終面接が英語でした。日本人も含め、上司や同僚は全員英語が話せる環境です。
未経験でもできる!英文事務に必要なスキルとは?
未経験で英文事務を目指したい人もいるでしょう。
実際、未経験OKなところは多いですよ!
そこで、英文事務に必要なスキルをご紹介します。
結論:英語力以外は特別なスキルはいらない
結論ですが、英語力以外は特別な資格・スキルはいりません。
会計など専門職になれば、専門資格が求められることはありますが。
英語力
絶対に必要なのは英語力です。
英語の資格はあった方がいいですが、必須ではないところもあります。
その場合、筆記試験や面接試験で英語力を見られることはありますね。
具体的にこれくらい英語力があればOKという基準はないですが、日本人のTOEIC平均点(608点/2022年度)を超える700点以上はほしいところだと思います。
あとはメイン業務で英語のどのスキルを使うかにもよります。スピーキング重視なら、スピーキング力が証明できるTOEIC Speakingや、IELTSなどの方がいいかも。
なお、私はオンライン英会話をしたり、シャドーイングをしたりして英語力を伸ばしました。
基本的なパソコンスキル
それから、基本的なパソコンスキルも必要です。
最近はスマホやタブレットが主流なので、パソコンを使用したことがない人もいるのでは?
- タイピング
- Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)
はほぼ間違いなく使います。
使用方法は、知っておいて損はないでしょう。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力もほしいところ。
これは、英文事務に限った話ではありせんが!
事務という職業柄、周りの人と連携したり、仕事を手伝うことが多いので、一人で黙々とこなせる仕事はそこまで多くありません。
相手のやってほしいことを正しく理解し、わからなければわかるまで質問し、業務を進める必要があるでしょう。
データ入力しかしない!といった仕事なら、そこまでコミュニケーション力は求められないでしょうが。
英文事務になるうえであると便利な資格
最後に、英文事務になるうえであると便利な資格をご紹介します。
先ほどから説明しているように、必須ではないです。
TOEIC
まず英文事務になるうえであると便利なのは、TOEICです。
スコア不問の仕事でも、実務では英語のビジネスメールなどを書くことが多く、TOEICの問題で学ぶ知識が役立つからです!
何か資格をとりたければ、まず選びたいオプション!
Microsoft Office Specialist(MOS)
次にあると便利な資格は、Microsoft Office Specialist(MOS)です。
これは、Word、Excel、PowerPointなどの利用スキルを証明する国際的な資格。
なくても普段から使っていれば問題はありませんが、勉強をすれば基本・応用的な操作方法がわかり、業務効率化が図れます。
ITパスポート試験
次におすすめな資格は、ITパスポート試験です。
こちらはITに関する基礎的な知識を証明する国家資格。
合格率は国家資格においては比較的高く、挑戦しやすい試験ですよ。
パソコンの使い方を学んだり、インターネット・リテラシーを高めることは英文事務をする上で役立ちます。
秘書検定
最後におすすめするのは、秘書検定です。
秘書に限らず英文事務には必要な、基本的なビジネスマナー・サポートスキルを学ぶことができます。
社会人経験が少ない人に、特におすすめします。
英文事務は将来性がある仕事!まずは英語の勉強から始めよう
今回は、英文事務の将来性が気になる人に向けて、将来性・実際の業務内容などをご紹介しました。
英文事務の仕事に挑戦してみたいと思ったら、ぜひ英語力を高めて、仕事に応募してみてください。
当サイトでは、英語を使う仕事全般についての情報をまとめているので、ぜひそちらも参考にしてくださいね!