【体験談】海外から日本のWeb制作の仕事を受注した方法

海外から日本のWeb制作の仕事を受注した方法 キャリア|ノマド

事務職からキャリアチェンジをし、現在は社会人留学をしながらノマドWebライター(ROワーホリでカナダ滞在)・Web制作などの仕事をしているMEZです。

最近、カナダから日本のWeb制作の仕事を受注しました。

これまでWeb制作の仕事をしたことはなく、これが初の実務経験です。

実は、日本のWeb制作やWebアプリ開発などの仕事を、海外から受注している人は結構います。

私自身、職探し中に色々情報を集めましたが、未経験から海外で仕事を受注した方法を公開している方をうまく探せなかったんですよね。

なので

実際どうやって仕事見つけてるの?

未経験で海外からフリーランスのWeb制作案件を受注することなんて可能なの?

とずっと疑問でした。

よって今回は、以下のことをまとめます。

この記事でわかること
  • 私がどうやって海外からWeb制作の仕事を受注したか
  • 受注できそうでできなかった惜しい案件と理由
  • 実際に仕事をして何が大変だったか

未経験だけど海外でフリーランスWeb制作の仕事をしたいという人は、ぜひ参考にされてください。

(あくまでも一例なので、これが唯一の方法ではないです)

なお、海外でノマドWebライターになる方法は、以下の記事にまとめています。

気になる方は、合わせてチェックしてみてくださいね。

この記事を書いた人

世界を夫婦で旅する30代ノマドライター。留学エージェントや(株)KADOKAWAが運営するメディア「ウォーカープラス」での記事執筆経験あり。
過去には教育機関の留学部門に在籍。4年間、日本人の留学サポートを行っていたため、「留学に行きたい人の困りごと」および「留学先(北米、アジア、欧州)」について豊富な知見をもつ。

本ブログでは社会人留学や30代からでもできるデジタルノマド生活に関する情報を発信。年齢にとらわれず挑戦する人を全力で後押しするのが趣味。

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未経験でフリーランスのWeb制作案件を受注することは可能?

結論から言うと、可能です

コーディング

リモート(ノマド)ワークが身近になった近年では、たとえ海外からでも日本の案件を受注することが可能になりました。

ただし、クライアントの中にはこまめな連絡を希望する方もいるので、その場合時差を気にされることがあります。

応募の際に、何時間時差があって、日本のどの時間なら連絡が取れるのかを明記しておくといいでしょう。

海外から日本のWeb制作の仕事を受注した方法

私が海外から日本のWeb制作の仕事を受注した方法をご紹介します。

喜ぶ男性

それは、Twitter(X)です。

Twitterだいすき!!

実は、前回記事にしたカナダでWeb開発のボランティアを見つけたのも、Twitter経由でした。

さて、今回の仕事を見つけたステップは以下のとおりでした。

仕事を見つけたステップ
  1. ポートフォリオを準備
  2. Twitterで仕事検索
  3. 片っ端からDMを送る
  4. 返事をくれた人に改めて募集条件を確認
  5. 面接(2回)
  6. 業務委託契約

1.ポートフォリオを準備

まず、ポートフォリオを準備しました。

ポートフォリオとは?

ポートフォリオという言葉自体にはさまざまな意味があり、使う文脈によって変わってきます。

Web制作におけるポートフォリオとは、実際に制作したWebサイトのことを言います。

私の場合、複数のWebサイト・アプリケーションを制作し、サーバーにアップロードして一般公開した後に、その URLを複数まとめて掲載したポートフォリオ用ウェブサイトを作りました。

既存のポートフォリオサイト制作サービスではなく、React.jsを使用してスクラッチで制作したものです。

私は実務経験がなかったので、架空の案件しか載せられなかったです。

しかし、実際に仕事としてWeb制作をした経験があるのであれば、実案件のURLを載せた方がいいです(公開可能かの確認は必須)。

実際に、クライアントの方に

実案件はないのですか?

と3回くらい聞かれました。

採用率を上げるためにも、実案件があるに越したことはないですね(それが難しいのですが)。

2.Twitterで仕事検索

まず、Twitterの検索欄に「コーダー 募集」「Web制作 募集」などと打ち込んで、最新のツイートを表示させます。

専用のハッシュタグ(#)もあるので、それをたどって検索するのもいいと思います。

そうすると、さまざまな人や会社が、Webサイト制作者の募集ツイートをしています。

仕事名(職名)は、募集をかけている人によって微妙に違ったりしますが、大体以下のように書かれていることが多いです。

  • Web制作
  • Webサイト制作
  • LP制作
  • コーポレートサイト制作
  • コーダー
  • HTMLコーダー

これらのキーワードで、とにかく根気強く(できれば毎日)検索することが大事です。

なぜなら、こういったツイートに対しては、未経験で応募してくる人が多いので競争率が高いからです。

それでも、ランサーズやクラウドワークスといったクラウドソーシングサイトよりは競争率が低いと感じています。

この方法で見つかる案件は低単価のものが多く初心者向けです。

実力に見合った正当な報酬がほしい経験者の方にはおすすめしません。

3.片っ端からDMを送る

2で見つけたツイート主に、片っ端からDMを送りました。

10人くらいにメッセージを送りましたが、9割方返事をいただけたので、意外と使える方法だと思います。

DMに明記したことをシェアします。

DMに明記したこと
  • 簡単な自己紹介(例:カナダでWebディベロッパーをしているMEZと申します)
  • ポートフォリオURL(3つくらい)
  • GitHubのURL
  • 働ける時間帯(例:週30時間)
  • 時差

いくらほしいか報酬を提示してくださいというクライアントもいましたが、ほとんどが先方側で報酬を提示していました(時給制や単価制)。

メモ

未経験で応募するWeb制作・コーダーの募集は、時給1,000円〜1,500円くらい、単価の場合は1ページ3,000円以下のかなり低い報酬の求人が多かったです。

4.返事をくれた人に改めて募集条件を確認

Twitterは文字数制限があり、ツイートには詳細な仕事の内容や条件が明記されていない場合がほとんどです。

そのため、返事をくれたクライアントに、募集条件で不明な点を質問しました。

条件に納得した上で、次に紹介するステップ(面接)に進みました。

5.面接(2回)

面接、というか条件の確認や顔を合わせての自己紹介を2回しました。

採用していただいた会社は、未経験のエンジニアも積極的に採用している珍しいところだったので、そこまで厳しい審査はありませんでした。

アルゴリズムの問題を解いたり、課題を与えられてアプリを作るといった試験もやっていません。

6.業務委託契約

双方合意の元、業務委託契約を結びました。

先方からメールで契約書が送られてきたので、電子署名をして返送し、契約成立です。

業務委託契約とは?

自社の仕事を外部の個人や企業に依頼する契約。アルバイトとは違い、委託者と雇用関係にはない。

フリーランスではよくある契約形態

受注には至らなかったが手応えがあった案件とその理由分析

面接まで進み、採用まであと一歩だった案件について、詳細とうまくいきそうだった(そしてダメになった)理由を分析します。

電球

念のため、会社情報はぼかします。

フロントエンドエンジニアの案件

まずは、フロントエンドエンジニアの案件です。

仕事の概要

教育系事業をしている企業のWebアプリ制作。

クライアントは、受託開発を主軸にしている会社で、上記のアプリ以外にも複数の案件を抱えているとのことでした。

応募条件だった言語はHTML/CSS/JavaScriptでした。

仕事を見つけた場所

Twitterです。

フロントエンドエンジニアを募集しているツイートで、未経験でも実力があればOKと書いてあったので応募しました。

不採用の理由

1度面接をして、「検討します」と言われた後に不採用の連絡をいただきました。

理由は、ポテンシャルは感じたものの、現状の実力では指導者が必要で、指導できる人材が社内にいないとのことでお断りされました。

かなり丁寧に不採用の理由を教えていただき、とても誠実な方だなと思いました。

Webコーダーの案件

次に応募したのは、Webコーダーの案件です。

仕事の概要

先に紹介した案件同様、受託開発を主軸にする会社でのコーディング全般の仕事です。

応募条件だった言語はHTML/CSS/JavaScript/PHP/WordPressでした。

応募時点でPHPの経験はほとんどありませんでしたが、ダメもとで応募しました。

仕事を見つけた場所

ママワークスという、主婦をターゲットにした求人サイトです。

主婦でなくても応募でき、フルリモートの案件が多いので、選びました。

不採用の理由

こちらは、採用結果が出る前に辞退しました。

理由は、面接した時にCEOの方とお話しし、会社の方針やコーダーに求めることを聞いた上で、ちょっと合わないような気がしたからです。

会社がダメなわけではなくて、相性の問題。

未経験者にもチャンスを与えようとしてくださるとても良い方でした。

現状のスキルから言って選り好みできる立場ではないのですが、直感を大事に、自分がハッピーに働けることを優先しているので決断に後悔はありません。

うまくいきそうだった理由

上で紹介した2つの案件は、どちらもうまくいきそうではありました。

未経験者なので、応募してもお返事をいただけないことも多々ある中で、返事をいただけ、選考に進み、具体的に採用することを考えていただけたのは以下の3つの理由があったからでは?と分析しています。

  1. 規模の小さな会社に応募したから
  2. 未経験者OKのポテンシャル採用だったから
  3. 全部の基準は満たしていないけれど応募したから

1.規模の小さな会社に応募したから

一つ目の理由は、規模の小さな会社に応募したからだと思います。

スタートアップや、従業員の少ない企業で、大企業のようにスキルありき・学歴ありきでふるいにかけられなかったのかもしれません。

2.未経験者OKのポテンシャル採用だったから

次に考えられる理由は、未経験者OKと書いてあったところ、または、応募条件に「実務経験が必要」と記載していないところに応募したからだと思います。

たいていの求人は(8割〜9割)、応募条件に2年以上の実務経験などと書いてあります。

この壁がでかい!

そう書いていないところを探すのは、なかなか大変ですが、地道に求人検索をしていると出てきます。

3.全部の基準は満たしていないけれど応募したから

Web制作やコーダーの求人の場合、応募条件に「HTML/CSS/JavaScriptが使えること」などとプログラミング言語の使用経験が明記されています。

私の場合、PHPの経験はほぼないに等しかったのですが、PHPも必要という会社に応募しました。

これ、実際に入社できたとしても苦労する可能性は高いですし、採用側には嫌がられる可能性はありますが、少しでもチャンスを増やすために応募しました(「勉強中です」ということはアピールした上で)。

全ての条件を満たすところを探していたら、ほとんどの求人には応募できません。

実際に海外から未経験でWeb制作の仕事をしてみて苦労したこと

仕事を取るのがゴールではありません。

実際に仕事をしてからの苦労や気づきが100倍大事だと思っています。

なので、実際にWeb制作の仕事をしてから苦労したことをここに記しておきます。

考える女性

多分、業界の方からすれば「そんなことも知らないで仕事を始めたの?」って感じかもしれませんが、「自分はそんなことも知らないのだと言うことを自覚する(そして学ぶ)」ことが大事だと思うので恥をさらします。

これから仕事を探す方の参考になれば幸いです。

めちゃくちゃ納期短い

前情報として、未経験でできるWeb制作の仕事は「低単価、短い納期」であることが多いと聞いていました。

私もそれを承知で仕事を受けましたが、想像以上にキツかったです(納期が2日だったのですが完徹しました)。

特にミドサーでの完徹は、1日ならまだいいけれどずっと続くのは生命の危機

早いところ実績を積んで、この負のサイクルを脱したいと思います。

何を聞くべきで何をググるべきかわからん

納期が短いということもあり、質問も最小限かつ疑問点は全て短時間で解消する必要がありました。

しかし、実際に手をつけてみると、細かい疑問がたくさん生まれてきて、どれを聞けば効率がいいのか、またどの項目は自分で調べるべきかのとっさの判断がつかずパニック状態になりました。

細かい疑問の具体例
  • スマホとデスクトップ版のデザインはもらったけど、その中間のデザインがない。それは自分でいい感じに仕上げるべきなの?
  • CSSのクラス名は自分で勝手につけていいのか(これは聞いて、BEM記法にしてねって言われた)
  • で、BEM記法ってどう書くんだっけ(これは忘れてたからググった)
  • 画像の書き出しって何?
  • 書き出した画像をはなぜ圧縮する?
  • Scssってどうやって書くんだっけ(これも忘れてたからググった)

あとは、(特にかけ出しのうちは)疑問を疑問のまま残しておいて、業務を完了させることを優先させるべきということにも気づきました。

なぜなら疑問は無限に生まれてくるので。

とりあえず致命的でないもの(業務遂行に影響しないもの)は置いておいて、自分の宿題にしないといくら時間があっても足りません。

いつの時点で仕事が完了になるのか(詳細な対応範囲)

これは技術的な話ではなく、業務の流れに関する疑問です。

私が請け負った仕事は、コーディングの部分。

しかし、それから修正が入ったら何回対応するのか、また、Webサイトが公開になってからも修正は入るのか、保守も必要なのかなど、細かい部分を確認しきれていませんでした

これは、契約時に確認すべきことですね(反省と学び)。

専門用語がわからない(日本語)

カナダの専門学校でWeb開発を学んでいたので、当然ですが主に使っていた言語も英語でした。

というわけで、日本のIT業界特有の言い回しみたいなのがよくわからなくてちょっとつまずきました(といっても調べればわかるので、今のところ大きな影響はない)。

こういう書籍を読んでおくといいのかも。

勉強します。

使ったことないライブラリとか指定される

デザイナーさんから「このアニメーションを入れるんで!」って納期直前に言われ、全く触ったことのないJSライブラリを1から学びました。

結局こうやってググり続けながら学ぶしかないんだろうけど、納期に間に合うかヒヤヒヤしました(間に合った)。

納品ってどうやるの?

そもそもなのですが、Web制作の仕事では、コーディングが終わったらどうやって納品するのか知りませんでした。

カナダのカレッジでは、Gitにプッシュしてそこから無料のWebサーバーと連携させて公開していましたが、実際の業務ではどうやって公開するのか深く考えていませんでした。

そして調べたところ、さまざまな方法で納品できるのだと学びました。

納品方法いろいろ
  • ファイル納品(zipファイル)
  • FTPツールでサーバーにアップロード
  • WordPressのプラグインを使う
  • Git

まとめ:最初の一歩としてフリーランスWeb制作の仕事をするのはアリ

今回は、私が未経験で海外から日本のWeb制作の仕事を受注した方法と、働いてみて苦労したことをできるだけ具体的にまとめました。

正直、作業量と報酬のバランスを考えると全く割にあっていませんし、命を削って仕事をしている感は否めませんでした。笑

しかし、未経験から仕事を得るのは簡単なことではないので、過酷でも最初の実績を作るために多少条件の良くないWeb制作の仕事を受けてみるのはアリだと思います。

これからWeb制作者やWebエンジニアとしてキャリアチェンジしたい方の参考になれば幸いです!

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